INDOPEPSHYCHICSから紡がれた日本のエレクトロニック・ミュージックの一端 No.17「2008~2009年にリリースされた必聴アルバム5選 [後編] ~TOWA TEI・Ametsub・坂本龍一・高木正勝・渋谷慶一郎~」

前回の連載16回目では「2008~2009年にリリースされた必聴アルバム5選 [前編] とし、2008年にリリースされた私的にもクオリティの高いアルバムをリリース日順に紹介しました。
1. 2008年02月08日リリース Calm「Silver Moon」(MUCOCD-019)
2. 2008年07月02日リリース pupa「Floating Pupa」(Virgin – TOCT-26573)
3. 2008年09月15日リリース 小瀬村晶/Akira Kosemura「Tiny Musical」(SCH042)
4. 2008年09月24日リリース AOKI takamasa「Private Party」(Commmons – RZCM-46014)
5. 2008年11月05日リリース Bajune Tobeta「青い蝶」(HUCD10049)
https://journal.bajune.com/2026/02/05/indopepshychics_16/



今回は引き続き「2008~2009年にリリースされた必聴アルバム5選 [後編]」として2009年にリリースされたアルバムをリリース日順に紹介していこうと思います。
1)2009年2月4日リリース TOWA TEI「BIG FUN」hug inc./COCP-35351
https://www.discogs.com/ja/release/2147554-Towa-Tei-Big-Fun
TOWA TEI / テイ・トウワ (※ TEI TOWA や トウワ・テイ 表記はマジNGです!!)
https://www.towatei.com
https://www.discogs.com/ja/artist/10234-Towa-Tei

■前作「FLASH」から約4年、まさに待望!5枚目のオリジナル・フルアルバムが自身のレーベルhug Columbiaより発売決定! 独自のポップセンス、洗練された音色、絶妙なサウンドアレンジ、聴くだけで幸せになれる最高のグッドミュージックが満載!!
■豪華・参加アーティスト:太田莉菜、小山田圭吾(Cornelius)、小池光子(ビューティフルハミングバード)、清水靖晃、高田漣、Taprikk Sweezee、DJ Uppercut、ハトリミホ(Cibo Matto)、VERBAL(m-flo)、Peggy Honeywell、細野晴臣、Mademoiselle YULIA、MEG、森俊二 (Natural Calamity) ※(アイウエオ順)
■初回限定盤・DVD付 豪華プレミアムセット \3.300-(tax in) COZP-350/351 (CD:全10曲 DVD:PV3曲 収録)
通常盤(CDのみ) ¥2.800-(tax in) COCP-35351
僕が2004年4月から2008年8月までテイさんのマネージャーを担当した後、その約半年後にリリースされたTOWA TEI 5thアルバム「BIG FUN」。
【Track Listing】
01. Y.O.R. (ヤング・オリエンテッド・ロック) Feat. Mademoiselle Yulia & Verbal
02. Taste Of You (君の味) Feat.Taprikk Sweezee
03. Out Of My Addiction Of Love (恋愛中毒) Feat. Miho Hatori & Peggy Honeywell
04. Lyricist (作詞家) Feat. Meg
05. Twinkle Twinkle Little Star (キラキラ光るお星さま) Feat. Mitsuko Koike
06. A.O.R. (アダルト・オリエンテッド・ロック) Feat. Lina Ohta
07. Ch. Galaxy (チャンネル銀河)
08. Mind Wall (思考の壁) Feat.Miho Hatori
09. Siesta (転寝)
10. All (貫徹)
M1 Y.O.R. はちょうどマネジメントが切り替わる辺りで進められていた楽曲。
M2~M4 は僕の後に制作が始まった曲
M5 Twinkle Twinkle Little Star Feat. Mitsuko Koike は小池さんの歌録りなどマネージャー時に担当。
06. A.O.R. Feat. Lina Ohta
僕がマネージャー時に完成した楽曲で、2008年にdocomoのamadanaシリーズの携帯機種FOMA「N705i」のサウンドプロデュースを手掛け、プリインストールされた楽曲「N705i」はiTunesでも販売、数週にわたりエレクトロニカチャートで1位、またiTunesの2008年エレクトリック部門トップセラー第5位を記録。
同楽曲に太田莉菜をフィーチャーした「A.O.R. feat. Lina Ohta」はBeatportチルアウト配信・ワールドチャート1位を記録。
仔細は抜け落ちてますが、朝川朋之さんのハープを渋谷のThink Sync Studioだったかどうだったか思い出せないけど、ハープを録音した事自体は覚えていて、テイさんがえらくハープにテンション上げてた事は覚えてます。
07. Ch. Galaxy もマネージャー時に出来た楽曲で、ケーブルテレビ局で視聴できるチャンネル「チャンネル銀河」のテーマ曲をプロデュースし提供、タイアップのような形で「BIG FUN」にも収録。
08. Mind Wall もマネージャー時に出来た楽曲で、当時アメリカ在住のCibo Mattoハトリミホさんとの金額交渉からボーカルデータまで全て担当。
M9~M10 は僕の後に制作が始まった曲。
BIG FUNインタビュー&TOWA TEI BIG FUN DJ TOUR
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/towa-tei/1000000229
02. Taste Of You 「BIG FUN」の1stシングル的ポップR&Bチューン!最高〜!!
https://www.youtube.com/watch?v=UeGiwnhV53A
07. Ch. Galaxy https://www.youtube.com/watch?v=1bfp_mzW1e0
08. Mind Wall Feat.Miho Hatori https://www.youtube.com/watch?v=sgJjgs3l8pY
2)2009年2月4日リリース Ametsub「The Nothings of The North」PROGRESSIVE FOrM/PFCD18
https://www.discogs.com/ja/master/248367-Ametsub-The-Nothings-Of-The-North
【坂本龍一によるコメント】ぼく、大好きです。ファンになりました。
【クラムボン・ミトによるコメント】僕の住む街や、生活の「ノイズ」が彼の音楽と交わって、それが涙が出るほど感動的なアンサンブルを響かせてくれました こういう、日々に彩りをくれる音楽が、もっと世の中に増えればいいのにね

Tracklisting:
01. Solitude
02. Lichen with Piano
03. Repeatedly
04. Snowy Lava
05. Old Obscurity
06. Peaks Far Afield
07. Time for Trees
08. skyr
09. Faint Dazzlings
10. Mosfell (pathless)
11. 66
12. Off-Road 264
2006年リリースのデビュー・アルバム「Linear Cryptics」以後、2007年のJimanicaとのコラボレーション・アルバムを経ての待望のソロ2作目!ピアノを中心としたこの上なく美しいメロディーラインの数々と、さらに磨きのかかった緻密かつスリリングなリズムから生み出される至高の楽曲群から構成される、近年のエレクトロニック・ミュージックにおけるひとつの金字塔とも言える傑作!
坂本龍一「2009年のベストディスク」にも選ばれ、2013年には山口の野田神社で、霧のインスタレーションを交えながら坂本龍一と即興セッションも行った。

PROGRESSIVE FOrMレーベルとしては諸事情で廃盤になった作品ですので言及は控えますが、中古版などは市中にあると思いますので、もしご興味あれば。坂本さんやミトさんの言葉はつぼを付いていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=baVrkB1xRhs&list=OLAK5uy_nYcrCB_yWMmH5KY_sqZVh711lGWW_g6FY
3)2009年3月4日リリース Ryuichi Sakamoto「out of noise」commmons/RZCM-46128
https://commmonsmart.com/en/products/rzcm-67042
https://www.discogs.com/ja/master/163375-Ryuichi-Sakamoto-Out-Of-Noise
坂本龍一
https://commmonsmart.com/collections/ryuichi-sakamoto
https://www.discogs.com/ja/artist/5087-Ryuichi-Sakamoto
2009年にリリースされたcommmonsからの最初のソロ・アルバム。
全曲インストゥルメンタルの静かな作品で、オリジナル・ソロ・アルバムとしてはシンセサイザーを一切使わない初めてのアルバム。
「音楽に関わる全ての要素を脱構築し、繰り返し演奏、不協和音、環境音など現代音楽的な手法を全面的に取り入れ、結果として音楽の三要素である旋律、和音、拍子の何れもが存在せず、楽器音、環境音、電子音が聴き分けられない程に融合、2008年10月に北極圏で録音した「氷河の下を流れる水の音」「そりを引く犬の鳴き声」「氷の洞穴で鳴らしたベルの音」などの音を含んでいる」とも言われています。

01.hibari
02.hwit
03.still life
04.in the red
05.tama
06.nostalgia
07.firewater
08.disko
09.ice
10.glacier
11.composition 0919
12.081121_high(未発表曲)
ryuichi sakamoto “out of noise” for promotion
https://www.youtube.com/watch?v=Bvj1uD4UnP0&t=145s
01.hibari https://www.youtube.com/watch?v=50lBimPuXPY
02.hwit
04.in the red 個人的にこの楽曲の持つ空気感が好きです。
「アルバムで唯一、人の声がサンプリングされて使用されており、ニューヨークで家を火事で失った黒人のおじさんのもの。意味は「すべてを失っているけれども平気だよ。生きているから」で、その言葉に感動した坂本氏が1時間ごとに同じニュースが流れるのを待ち、レコーダー(ローランド・EDIROL R-09)で録音。左右のエレキギターは小山田圭吾、中央のギターはクリスチャン・フェネス、ペダル・スティールを高田漣が演奏。中古のエレクトリックピアノ(WURITZER 200A、en)が使用されている」との事。
https://www.youtube.com/watch?v=KdUnjRqt2wk
07.firewater 私的なハイライトの1つですが、目を閉じて音に入り込むのも良いかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=hw46y1UD5Yo
もし良かったらこの機会にまた改めて、その音に触れてみるのも良いと思います。
4)2009年6月17日リリース Takagi Masakatsu「Tai Rei Tei Rio」Epiphany Works/EPCT-1
https://www.discogs.com/ja/artist/40999-Takagi-Masakatsu
http://www.epiphanyworks.net/trtr/
https://p-vine.jp/music/epct-1
音楽と映像というそれぞれの世界でアートを探求し創造する唯一無二の存在でもあるアーティスト・高木正勝。
2年ぶりとなるアルバムは<CD+文庫本>というパッケージ。
2008年10月のめぐろパーシモンホール、及び12月の岩手県立美術館でのコンサートの音源を元に制作された新作アルバムで、コンサートでは高木のピアノに、パーカッション、コーラス、ジプシー・バイオリン、イーリアンパイプなどを加えた多彩な編成で演奏。
現代の日本に生きる自分たちにとって必然性のある音楽とは?という根源的で普遍的な世界と「今、ここ」を結びつけ、拡い意味での日本の民族音楽の探求に挑んだ作品。
ポリネシア語で「大きく振れ、小さく振れ」という意味を持つ「タイ・レイ・タイ・リオ」は、松明を振る京都のお祭りで使われる「祭礼際領(さいれいさいりょう)」という言葉の語源と言われています。
北の草原や南の島からやってきた私たちの祖先、そうした大きな日本地図を描いた時に見えてくる世界観や音楽を、ライブの音源を元に再構築しています。儀式のような静かで厳かな音楽から、ダイナミックで祝祭的な曲へ、そして全てを慈しむような穏やかな音楽へと変化する中で、聴く人の血に響くそれぞれの「タイ・レイ・タイ・リオ」を感じ取る事が出来ます。

「Tai Rei Tei Rio」(収録曲:16曲 約56分)
01 Homicevalo
02 Utafu
03 Ana Tenga
04 Lava
05 Ceremony
06 Laji
07 Tidal
08 Philharmony
09 Mukafu
10 Watch the World
11 WAVE
12 Elegance of Wild Nature
13 Tai Rei Tei Rio
14 NIHITI
15 Omo Haha
16 Naraha
因みに「Tai Rei Tei Rio」のリリース・レーベルでもあるEPIPHANY WORKSとは、林口砂里さんが代表を務め、高木君も所属アーティストとして長らく在籍していいたクリエイティブ&コンサルティング会社で、「Tai Rei Tei Rio」の実際の流通はP-VINE。
アルバムはジャケット同様にカラフルに多彩で、様々な世界観を聴き手に問うテイストにも感じます。

07 Tidal 私的に高木君の世界観を表したかのような曲で好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=2PwPKUb2LVU
11 WAVE ~ 12 Elegance of Wild Nature
プリミティブかつ内省的な表情も見せる「Tai Rei Tei Rio」にあって好きな流れ。
13 Tai Rei Tei Rio
高木正勝 Masakatsu Takagi – ‘Tai Rei Tei Rio’ 2008
映画「或る音楽」出演:高木正勝 (Tai Rei Tei Rio)
Tai Rei Tei Rio
高木君とは短期間ではあったけど、青木君(AOKI takamasa)とのユニット「SILICOM」で一緒に動いていた事もあるので、一度ここで彼のそれまでのリリースを。
「Pia」(CD, Album, CD, CD-ROM) carpark cd10, E10820-18, C10824-01 2001
「Journal For People」Cutting Edge, Daisyworld Discs 2002
「Opus Pia」(CD, Album) carpark cd17, E20311-05 2002
「Eating」Karaoke Kalk 2002
Aoki Takamasa, Ogurusu Norihide, Takagi Masakatsu
「Come And Play In Our Backyard」(CD, Album) Beams Records BBR-C-6013 2003
「Sail」(CD, Album, Enh, Stereo) Cutting Edge, Daisyworld Discs CTCR-14262 2003
「Rehome」(CD, Album, DVD, DVD-Video, NTSC) W+K Tokyo Lab HIMTB-2001, cap-15, MTCD-1016 2003
「Eating 2」Karaoke Kalk 2003
「Coieda」W+K Tokyo Lab 2004
「Air’s Note」DefSTAR Records 2006
「Private/ Public」(CD, Album, Book) P-Vine Records EBCD-1 2007
Suguru Matsutani / iLL / Masakatsu Takagi
「そのときは彼によろしく オリジナル・サウンドトラック (Say Hello For Me) O.S.T.」(CD, Album) Epic ESCL 2947 2007
「Tai Rei Tei Rio」(CD, Album, Book) Epiphany Works EPCT-1 2009
5)2009年9月11日リリース Keiichiro Shibuya「For Maria」ATAK015
「For Maria」アルバム紹介やコメントなど多数 https://atak.jp/discography/atak015/
音楽家。1973年東京生まれ、東京藝術大学作曲科卒業。
2002年に音楽レーベル ATAKを設立作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。
READ MORE→ https://atak.jp/biography/
直接存じているものの、そこまで接点はないので敬意を込めて渋谷さんとお呼びします。
その彼が自身のレーベルATAKを立ち上げられたのが2002年。
ATAKは、2002年に渋谷慶一郎とmariaによって設立された音楽レーベル。実験的な電子音楽を中心にリリースやライブイベントを実施。これまでに高橋悠治氏、刀根康尚氏、池上高志氏、 中村としまる氏、Mika Vainio氏、 i8u氏、Tomas Phillips氏、Norbert Moslang氏、goem氏など国内外のアーティストがリリースに参加。近年は渋谷慶一郎自身の音楽・舞台作品を中心に制作を行い、さまざまなアーティストや研究者とのコラボレーションを通して音楽とテクノロジーの融合を追求している。https://www.discogs.com/ja/label/21794-Atak

実はこの2002年から2003年にかけては国内外含めエレクトロニカ~エレクトロニック・ミュージック~電子音響が盛り上がりを迎えていた時期で、例えばリリースなどで見てみましょう。
◆2002年9月19日リリース Sketch Show – Audio Sponge Daisyworld Discs/Cutting Edge CTCR-14224
YMOの細野晴臣と高橋幸宏によるエレクトロニカ・ユニット「SKETCH SHOW」が2002年に発表したデビュー・アルバムで、YMOの系譜を引き継ぎつつも、現代的な感覚と遊び心でポップに仕上げられた作品。アルバム「AUDIO SPONGE」は、音楽家デヴィッド・トゥープが著書「EXOTICA」で使った造語「ヒューマン・オーディオ・スポンジ(Human Audio Sponge)」という言葉から着想を得ており、音楽を吸収する現代人の意もあるそう。
◆2002年9月29日リリース Merzbow「Merzzow」
日本のノイズミュージック音楽家の草分け的存在で、1979年からMerzbow(メルツバウ)名義で音楽活動を続ける秋田昌美氏が、2002年にリリースしたアルバム「Merzzow」。
ラップトップ期の作品でエレクトロニック・ノイズ/エクスペリメンタルのジャンルに分類され、「コンピューター・ノイズ」時代を代表する作品の一つ。
個人的にノイズという音楽そのものにはあまり触れた事はないのですが、本連載の8回目で「2002年11月22日に今は無き六本木ヒルズTHINK ZONEで開催されたPROGRESSIVE FOrM初のレーベルイベントvoyage.1」について触れましたが、2003年4月25日に開業した六本木ヒルズの広告塔的な役割も兼ねながら、六本木通り沿いにあった映像や音響を駆使した先端的なイベントが開催されていた施設でありアートスペース、特に床も含め施設内全体に映像を投影出来る環境は当時唯一無二のスペースだった六本木ヒルズTHINK ZONは、電子音響の聖地と言っては言い過ぎなものの、どことなくそんな雰囲気も醸し出していた当時の先端音楽を奏でていた場所だったのは後に開業した「MORI ART MUSEUM」とも関連していていたからと考えられ、その1つとして未発売で関係者などのみに配布されたのが森美術館のCD「OPEN MIND」。

「OPEN MIND」とは、2003年秋の森美術館開館に先立つ2002年12月21日にリリースされた、同館のプレオープン企画を兼ねたサウンド・メディア・アーティストによる作品集CDで、森美術館が提唱するアートとデジタルテクノロジーの可能性を示すためのもので、アートとデジタル技術の融合による新しい表現を探求したものです。この企画には当時の森美術館のディレクターであった片山にしかわ氏も関わり、関係者への配布や六本木ヒルズTHINK ZONEでライブイベントも行われました。そしてこのCD「OPEN MIND」に名を連ねたトラックリストが以下。
◆「OPEN MIND」CD-plus(エンハンスド ミュージックCD)https://www.discogs.com/ja/release/3306134-Various-OPENMIND
[サウンド作品]
01 渋谷慶一郎 《er》
02 稲田光造 《-[4]》
03 秋田昌美(メルツバウ) 《Quiet Menn & Noisy Animals》
04 AOKI takamasa 青木孝允 《I want see the sky rather than…》
05 miroque 《sky drop of water》
96 portable[k]ommunity 《oscillation for neighborhood psycho》
07 NUMB 《風、火》
08 池田亮司 《db [headphone version]》

[ソフトウェア作品]
AGES 5&UP 《SS_Union》 *screen saver [Mac/Win]
エキソニモ 《FragMental Storm 02》 *Internet 接続必要 [Mac/Win]
クワクボリョウタ 《newsWatch》 *Internet接続必要 [Mac/Win]
portable[k]ommunity 《S3GA》 *Mac c4/500Mhz+ [Mac]

当時親交のあったキュレーターの四方幸子さんのHPでアーティストによる作品説明なども見る事が出来ます。https://yukikoshikata.com/open-mind-cd-plus-live
そう、見れば一目の通り、この「OPEN MIND」で渋谷慶一郎さんとMerzbowこと秋田昌美さん、そして青木君(AOKI takamasa)が、下記の「Open Mind Live Event」も含めて共演するのです。
更に何と巨匠・池田亮司、miroque、portable[k]ommunity、NUMB鬼沢さんと当時のフレッシュな面々も名を連ねています。さすがは四方女史。
Open Mind Live Event「OPEN MIND」CD-plusリリースを記念したオールナイト・ライブ
日時:2002年12月21日
会場:Roppongi Hills Information Center / THINK ZONE (東京・六本木)
16のプロジェクターが壁と床に映像を投影できるTHINK ZONEの空間を活用したオールナイト・ライブを開催。
[出演者]
エキソニモ
portable[k]ommunity
クワクボリョウタ
miroque
NUMB
渋谷慶一郎
秋田昌美(メルツバウ) ※以下はそのイベント際の秋田氏のパフォーマンス。
青木孝允 AOKI takamasa
稲田光造
*スペシャルゲスト:L?K?O

◆そして「OPEN MIND」が2002年12月21日にリリースされた4日前にリリースしたのが2002年12月17日リリースの「indigo rose」。
Cat No.: PFCD05
Artist: AOKI takamasa http://www.aokitakamasa.com/
Title: indigo rose
Release Date: 2002.12.17
ツジコ・ノリコをフューチャーしたタイトル曲『pipe tale – indigo rose』を含む青木孝允、待望のサードアルバム。往々にして「無機質な音響実験」とこれまで捉えられがちであった「エレクトロニカ」という言葉を敢えて引用するのであれば、2002年最高のエレクトロニカアルバムと言えよう。全編に渡り貫かれているリズム及びサウンドメイキングへのきめ細やかなアプローチと確かな構成力、電子音までをも感情の意にままに操る天性の音楽的資質とそれを支える技術力。無数の粒子による空間と時間軸が織り成す音響芸術とでも言うべき壮大なイメージがそこに広がる。
全曲視聴:https://progressiveform.bandcamp.com/album/aoki-takamasa-indigo-rose-pfcd05
さて少し脱線してしまいました、渋谷さんの「For Maria」ATAK015に戻りましょう。
01 For Maria 5:34
02 Blue 4:25
03 Sky Riders 4:04
04 Blue Fish 6:27
05 Angel Passed 8:31
06 Painful 3:44
07 Open Your Eyes 4:10
08 Ida 2:39
09 When Attitudes Become Form 4:16
10 One Plus Two 2:40
11 Untitled 1:48
12 Wht 4:38
13 Erosion 5:37
14 Our Music 4:40
https://www.discogs.com/ja/release/1932428-Keiichiro-Shibuya-ATAK015-For-Maria

渋谷慶一郎、初のピアノ・ソロ・アルバム。全14曲、64分。渋谷慶一郎は2002年に音楽レーベルATAKを発足させて以来、一貫してテクノロジーと音楽の関係を探求してきた音楽家である。
2004年に発表したファースト・アルバム『ATAK000 Keiichiro Shibuya』は「電子音楽の歴史のすべてを統べる完璧な作品」と評され、セカンド・アルバムとなった『ATAK010 filmachine phonics』は音像の縦移動を含む世界初のヘッドフォン専用・三次元立体音響CDとして大きな話題を呼んだ。実に2年7ヶ月ぶりのフル・アルバムとなる本作が、これまでの作品と大きく異なるのは、自身が作曲、演奏したピアノ・ソロによる完全アコースティックのアルバムとなっていることであり、ここには彼が体験した大きな変化が反映されている。
ここ数年の渋谷の活動の中心はコンピュータ・テクノロジーを駆使した「新しい音楽」の探求を実際に科学者とコラボレーションすることによって追求するということにあり、実際にその活動は世界的な注目を集めてきた。
そうした音楽とサイエンス・テクノロジーの掛け合わせによる「現実を超える」”複雑さ”と”豊穣さ”にダイブしてきた渋谷だからこそ取り組むことができたのが、今回のピアノ・ソロ作品だといえる。
渋谷がこのアルバムで徹底的にフォーカスしたのが、シンプルな構成だが楽曲としての高い精度を維持しつつも、かつてない音響的な解像度を同時に実現するという2つの異なった層が絡み合った、まったく新しい次元のピアノ・アルバムを作るということだ。レコーディングはコンサートホールを貸し切り、渋谷がライブなどで愛用するベーゼンドルファーに、メインとアンビエンスにたった2本ずつのマイクを精緻にセッティングし、ピアノの弦の軋みやタッチ・ノイズまでを完璧に収録するDSDレコーディングで行った。
DSDは非常に高解像度な録音を可能にするSACD(スーパーオーディオCD)の規格であり、その第一人者であるオノセイゲンによって録られたピアノの音は、DSDデータのまま編集、ミックス、マスタリングされた。つまり写真でいうRAWデータのまま編集、ミックス、マスタリングが行われ最後にCDになったわけだが結果的に、CDで再生されるこのピアノの演奏は、まるでそこで弾いているかのように瑞々しくリアルに響く。同時に、コンピュータ音楽では触れてこなかったメロディやコードを含んだ楽曲は、驚くほどシンプルで、美しく、さまざまな微細で豊かな感情を喚起させる。この大きな変化は、昨年、公私ともにパートナーであった妻のマリアを亡くすという深く大きい悲しみを、渋谷自身が経験しているからとも言える。「まるでそこで誰かが弾いているように聴こえるCDが作りたい」という欲求もそうした孤独の中で音楽が自分を救うという体験から生まれたもので、これは単なるコンセプトやテクニカルな問題とは別の次元で生まれ、実現されている。そうした様々な経験、プロセスを経て、このアルバムは1年の年月をかけてついに完成した。その音楽の深度ははかり知れない。
Keiichiro Shibuya – ‘for maria’ Playing Piano for maria in Daikanyama, Tokyo
Keiichiro Shibuya – ‘our music’ Playing Piano for maria in Daikanyama, Tokyo 個人的に好きな楽曲です。
Keiichiro Shibuya – Playing Piano “for maria+” at sonorium, Tokyo
「For Maria」ATAK015 ゆっくり耳を傾けると、色々な景色/情景に出会うでしょう。
2026/1/8 nik c/o PROGRESSIVE FOrM

