INDOPEPSHYCHICSから紡がれた日本のエレクトロニック・ミュージックの一端 No.25「2010~2011年にリリースされた必聴アルバム5選 [後編] ~James Blake・Serph・TOWA TEI・Nujabes・Go-qualia~」

前回の連載24回目では「2010~2011年にリリースされた必聴アルバム5選 [前編] ~Serph・haruka nakamura・pupa・world’s end girlfriend・大貫妙子&坂本龍一~」とし、5枚のアルバムにフォーカスを当て紹介させて頂きました。



今回は引き続き「2010~2011年にリリースされた必聴アルバム5選 [後編]」として進めたいと思います。
※No.16及び17<2008~2009年にリリースされた必聴アルバム5選[後編]~[後編]>


1)2011年2月7日リリース James Blake「James Blake」(Atlas Recordings – ATLAS02CD/A&M Records – ATLAS02CD)
https://www.discogs.com/ja/release/2692196-James-Blake-James-Blake
これまで日本人アーティストに絞っていましたが1枚のみ海外アーティストから。
この名盤が世に出たのが2011年。
イギリスのインフィールド・ロンドン特別区出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサー。
2011年に自身の名を冠したデビュー・アルバム「ジェイムズ・ブレイク」をリリース、この年のイギリス・マーキュリー賞にノミネート、BBCが期待の新人を選出する「Sound Of 2011」でも2位にランクイン。
2013年リリースの2作目となるアルバム「オーヴァーグロウン」はマーキュリー賞で大賞に。
第56回グラミー賞においては最優秀新人賞にノミネート。

01. Unluck
02. The Wilhelm Scream
03. I Never Learnt to Share
04. Lindesfarne I
05. Lindesfarne II
06. Limit to Your Love
07. Give Me My Month
08. To Care (Like You)
09. Why Don’t You Call Me
10. I Mind
11. Measurements
James Blakeは10代の頃に地元のクラブで体験したドラムン・ベース・ナイト/ダブステップ・ナイトに衝撃を受け、音楽の勉強をはじめたそうで、その後2009年に12インチ・シングル「Air & Lack Thereof」でデビュー。
そして2010年にはあの老舗レーベルR&Sなどからリリースした3枚のEPが話題を呼び一気にその名を広めたシンデレラ・ボーイ。
ソウル/ブルースの影響を感じるボーカルと強烈なベース音をはじめとした独自の世界観を持つサウンドの融合は、近年様々なジャンルとのクロスオーバー化が進んでいるUKシーンの中で一際意表をつくものであり、”ポスト”サウンドの象徴としても注目を浴びる。

James Blake – “Unluck” (Live at WFUV)
James Blake – The Wilhelm Scream (Live on KEXP)
JAMES BLAKE / ジェイムス・ブレイク
ロンドン、エンフィールド出身のシンガーソングライター、プロデューサーとして活躍するアーティスト。
フランク・オーシャンの『Blonde』、ケンドリック・ラマーの『DAMN』、JAY-Zの『4:44』、ビヨンセの『Lemonade』など数多くの作品にプロデューサーやゲストとして参加しており、影響力のあるアルバムの制作を支えるミステリアスな存在としても知られている。
またトラビス・スコットの大作『ASTRROWORLD』でスティービー・ワンダーやキッド・キューディと共演した「Stop Trying to Be God」や、チャートを席巻した『ブラックパンサー』でジェイ・ロック、ケンドリック・ラマー、フィーチャーと共演した「King’s Dead」など、さまざまな作品にもクレジットされている。「King’s Dead」はトリプル・プラチナを獲得しただけでなく、第61回グラミー賞でジェイムス・ブレイクはベスト・ラップ・パフォーマンス部門で自身初のグラミー賞を受賞した。
ジェイムス・ブレイクはソロ作品でもポップ界で最も有名な異端児として認知されるようになった。
2011年にリリースしたデビュー・アルバム『ジェイムス・ブレイク』では独特のサウンドが話題となり、ピッチフォークは、このアルバムに10点満点中9.0点という高評価を与え、「10年間で最も優れアルバム100枚(2010年-2014年)」の一つに挙げられた。
続く2ndアルバム『オーヴァーグロウン』(2013)で第56回グラミー賞の最優秀新人賞にノミネート、マーキュリー賞を受賞するなど、ジャンルを超越した深遠なるエレクトロ・サウンドで世界から高い評価を得る。
3rdアルバム『ザ・カラー・イン・エニシング』(2016)は批評家から絶賛の声が上がり、その後リリースした4thアルバム『アシューム・フォーム』(2019)では、ビルボードトップ200の21位にランクインし、これまでの最高順位を記録、リリースから1年以内に3億回の累積ストリーミングを記録した。
またこのアルバムは第62回グラミー賞の最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞にノミネートし、タイム誌やビルボードなど多くのメディアから「2019年のベストアルバム」のリストに選ばれるなど評価された。自身5作目となるアルバム『フレンズ・ザット・ブレイク・ユア・ハート』を10月にリリースし、ジェイムス・ブレイクのポピュラー音楽への影は、ますます拡大している。
James Blake – Limit To Your Love (BBC Sound Of 2011, Live Studio Performance)
なお2011年は人気盤も少なからずから3枚。
◆2011年2月
Tim Hecker「Ravedeath, 1972」(Kranky – krank154)
https://www.discogs.com/ja/master/315717-Tim-Hecker-Ravedeath-1972
The Piano Drop
◆2011年11月11日リリース Oneohtrix Point Never「Replica」(Mexican Summer/Software – SFT0102I)
https://www.discogs.com/ja/release/3229000-Oneohtrix-Point-Never-Replica
Oneohtrix Point Never – Remember (MV)
◆2011年11月15リリース Tycho「Dive」(Ghostly International – GI-145)
https://www.discogs.com/ja/release/3130165-Tycho-Dive
A Walk
2)2011年4月15日リリース Serph「Heartstrings」(Noble – NBL-201)
https://www.discogs.com/ja/release/5884556-Serph-Heartstrings
本連載No.24の前回でも紹介させて頂いたSerph。
2010年7月9日リリース Serph「Vent」(Noble – CXCA-1271)
おそらくこの時期は脂が乗りに乗ってアイディアが湯水のように湧いていたんでしょう、前作「Vent」に続き何と7ヶ月後の4月にリリースされたのが「Heartstrings」。

01. luck
02. shine
03. missing
04. leaf
05. film
06. heartstrings
07. cityscape
08. forN
09. NILE
10. stardust
11. chamber
12. twilighte
13. Fanfare
Serph “luck”
誰も予想しなかったところに突如として現れ、新たな才能の到来を強烈に世に知らしめた魔法仕掛けの電子音楽家Serph(サーフ)。ファンタジックでチャーミングなドリームポップ作品「vent」が驚異的なロングセラーを続ける中、早くも新しいアルバムをリリース。
film Serphと言えばまず疾走感あるリズムにカラフルなメロディーといったイメージが先行ですが、こういったちょっと引いたテイストにも味わいがあると私的には思います。
新作「Heartstrings」で、彼はそのオリジナリティあふれる音楽的世界観を更にスケールアップさせ、まるでジブリとディズニーが手を組んだかのような至上のファンタジーが描かれています。
トレードマークのジャジーなピアノやチャーミングな電子音に加え、弦楽器の多用が今作での特徴のひとつ。
疾走する多彩なリズムプログラミングや、生き物のように複雑に変化するアレンジメント、そしてストリングスやピアノで紡ぐ美しくロマンティックなメロディには、まさにタイトル通り、聴き手の心の琴線に触れる魔法が掛けられています。
アルバム全体を通してポジティブな祝祭感に溢れた、スリリングで心躍る自由な物語としての音楽!!
音楽制作を始めてまだ5年。音楽はこんなにも自由で最高の遊び場。ポップミュージックの輝かしい未来に高らかとファンファーレを鳴らすSerphの冒険旅行。
お馴染みのイラストレーター河野愛氏によるアルバムジャケットも話題。
cityscape 個人的にアルバム「Heartstrings」の中で好きな楽曲の1つ。
3)2011年5月11日リリース Towa Tei「Sunny」(Mach – MBCD-20111)
本連載No.17でも触れさせて頂いたテイさん(TOWA TEI/テイ・トウワ)の5thアルバム「Big Fun」(2009)に続く、約2年後にリリースされた通算6枚目のスタジオ・アルバム「Sunny」。
「ハレの日にしか創らない」をテーマにしたキャリア初のコンセプト・アルバムは「FLASH (連載No.12)」「BIG FUN (連載No.17)」に続く三部作の完結編。P-ファンクみたいな1曲目からいきなりカッコいい。

オシャレでグル―ヴィなレトロフューチャー・テクノ。この人の音楽にはまったくブレがない。
超ファンキーな「GET MYSELF TOGETHER」はChaz Jankel(チャス・ジャンケル)のカヴァー。
http://www.machbeat.com/shop/artist/towa_tei/sunny.php

01. ALPHA with Taprikk Sweezee
02. MARVELOUS with Yurico
03. CLOUD with Haruomi Hosono
04. THE BURNING PLAIN with Yukihiro Takahashi & Kiko Mizuhara
05. MELANCHOLIC SUNSHINE
06. TEENAGE MUTANTS with Miho Hatrori
07. EXTERIOR
08. RUFFLES with Natural Calamity
09. UPLOAD
10. GET MYSELF TOGETHER with Taprikk Sweezee
11. PARK with Mitsuko Koike
12. SUNNY SIDE OF THE MOON as O/S/T

THE BURNING PLAIN” TOWA TEI WITH YUKIHIRO TAKAHASHI & KIKO MIZUHARA
収録曲には2010年モバゲーCMソングとして話題を呼んだ「Marbvelous」他、細野晴臣、ハトリミホ、小山田圭吾、砂原良徳などの豪華ゲスト陣と共につくりあげた楽曲全12曲。
またリード曲「THE BURNING PLAIN」は、高橋幸宏と女優としても活動するモデルの水原希子をフィーチャー。ちなみに彼女のボーカル は今回が初披露という事でこちらも注目となっています。
GUEST ARTIST: 高橋幸宏、水原希子、ハトリミホ、Taprikk Sweezee、小池光子 (Beautiful Humming Bird)、YURICO、バクバクドキン、細野晴臣、高野寛、森俊二、小山田圭吾、砂原良徳、高田蓮、森俊彦、安田寿之、DJ FUMIYA他
“ALPHA” TOWA TEI WITH TAPRIKK SWEEZEE
“MARVELOUS” TOWA TEI WITH YURICO
Towa Tei feat. Mitsuko Koike – Park (2011)
テイ・トウワ インタビュー 2011年9月18日
4)2011年6月15日リリース Nujabes「Metaphorical Music」(Hyde Out Productions – HPD4)
https://www.discogs.com/ja/release/2938627-Nujabes-Metaphorical-Music
と言っても2011年6月にリリースされたのは、オリジナル・リリースが2003年8月21日リリースのNujabes名義での1stアルバム「Metaphorical Music」(Dimid Recordings – DMDCD-0008)のデジパックにての再発盤。

久しぶりなので通し視聴しながらしたためてみたいと思います。
Nujabes – Metaphorical Music (Full Album)
インドープの頃、1998~1999年頃だと思う、当時渋谷HARLEMでKensei君 (DJ Kensei) とマスター (DJ MASTERKEY/BUDDHA BRAND) を中心に1997年のオープンから毎週金曜のレギュラーイベントとしてスタートした「DADDY’S HOUSE」に絡み、ハーレムから派生したレーベルDimid RecordingsのA&R竹内君の繋がりから、Nujabesこと瀬葉(淳)君が1995年にオープンさせたGUINNESS RECORDSと、Tribe Recordsにも足を運ぶようになり、静かな佇まいで店にいた彼を朧げに覚えています。
瀬葉君のPark Avenue Studioにも何で行ったかは全く記憶にないものの一度伺った事があります。
竹内君と言えば、同じくハーレムからGuntez Recordsで売り出そうとしていた女性ボーカリストDejjaにもA&Rで参加してくれました。
Dejja「Deeper Stream」
https://www.discogs.com/ja/master/454301-Dejja-Deeper-Stream
Dejja – Deeper Stream (Indopepsychics Plexusive Reconstruction)
Nujabesの本名は山田淳(Jun Yamada)、1995年の終わりに橋本徹さんが「SUBURBIA SUITE (サバービア・スイート)」の新しい号を作ろうというタイミングで「ライターとして参加したい」と加わり、出版にあたりクレジット掲載を本名のJun Yamadaにしたところ、「これからは瀬葉淳という名前でやっていきます」と校正したそう。
山田淳 → 瀬葉淳、Seba Jun を反対にすると nujabes、というアーティスト名にした事は有名。
1998~1999年頃には瀬葉君も渋谷HARLEMの2階でDJイベントを行っていたので何度か寄りました。
本格的にトラック制作をスタートしたのは1998年頃、プロデューサー=Nujabesとしての活動を開始。
そして1999年に自身のインディペンデントレーベル「Hydeout Productions」を主宰、12インチレコードシングル「Nujabes Featuring L-Universe – Ain’t No Mystery」「Nujabes Featuring Funky DL – Peoples Don’t Stray」をリリース、レコーディングおよびミックスは上述の渋谷神南のプライベートスタジオ「Park Avenue Studio」。

Hyde Out Productions
1999年リリース Nujabes Featuring L-Universe「Ain’t No Mystery」(Hyde Out Productions – HOPRO-001)
https://www.discogs.com/ja/release/496628-Nujabes-Featuring-L-Universe-Aint-No-Mystery
Nujabes – Ain’t No Mystery
1999年リリース Nujabes Featuring Funky DL「Peoples Don’t Stray」(Hyde Out Productions – HOPRO-002)
https://www.discogs.com/ja/release/341466-Nujabes-Featuring-Funky-DL-Peoples-Dont-Stray
Funky DL – People Don’t Stray [Official Audio]
自身でプロデュースする12インチシングルをHydeoutからハイペースにリリースし続ける中、既にアンダーグラウンド・シーンで活躍していたラッパーのShing02をフィーチャーし2001年にリリースした「Luv(sic)」がヒット。
Shing02「Luv(sic.)」Hyde Out Productions – HOR-020)
Nujabes – Luv(sic) feat.Shing02 [Official Audio]
Shing02「Luv(sic) Part Two」Hyde Out Productions – HOR-023)
https://www.discogs.com/ja/release/717275-Shing02-Luvsic-Part-Two
Nujabes – Luv(sic) Part 2 feat.Shing02 [Official Audio]
そしてアナログのシングルを中心にリリースを重ねてきた彼が渾身の力を注ぎ込んで完成させたのがNujabesの1stソロ・アルバム「Metaphorical Music」で、今もなお多くの人々に愛され続ける名盤でありnujabes、hydeout productionsの核となる作品。
01. Blessing’ It Feat. Substantial & Pase Rock (From Five Deez)
02. Horn In The Middle
03. Lady Brown Feat. Cise Starr (From Cyne)
04. Kumomi
05. Highs 2 Lows Feat. Cise Starr(Cyne)
06. Beat Laments The World
07. Letter From Yokosuka
08. Think Different Feat. Substantial
09. A Day By Supreme Atmosphere
10. Next View Feat. Uyama Hiroto
11. Latitude (remix) Feat. Five Deez
12. F.I.L.O Feat. Shing02
13. Summer Gypsy
14. The Final View
15. Peaceland

Nujabes – Blessing It -remix (feat.Substantial & Pase Rock from Five Deez) [Official Audio]
Nujabes – Think Different (feat.Substantial) [Official Audio]
Nujabesの盟友として活動を共にしてきたUyama Hirotoが初めて世に送り出したプロデュースソングでありNujabes への想いが込められた「Letter From Yokosuka」、「Luv(sic)」という名作を生み出したShing02とのゴールデンタッグによる「F.I.L.O」、彼のトリビュートアルバムである「Modal Soul Classics II」でのemancipatorによるカヴァーバージョンも記憶に新しいハートウォーミングなインストルメンタルチューンの「A Day By Atmosphere Supreme」公私共に親交の扱ったシンシナティのヒップホップグループFive Deezの「Latitude」、同様に共にhydeoutの礎を築いたMC、Substantial & Pase Rockによる「Blessing’ It」やCise Starの「Lady Brown」、更には彼の幼少期の思い出や、胸に刻まれた美しい風景を音に紡ぎだした「Kumomi」、そして日本人の心象に宿る美意識を如実に現したといえる美しくも儚さを感じさせる美曲「The Final View」と、彼の存在感を決定づけたといえる名曲の数々が刻まれている歴史的な名盤。短くも激しく燃えた彼の魂のかけらが宿る奇跡の心象風景音楽であり、ジャズやブラック・ミュージックに深い造詣を持つ彼がつくる極上のループミュージック。
Nujabes – F.I.L.O (feat. Shing02) [12inch Ver.] [Official Audio]
Nujabes – The Final View [Official Audio]
PROGRESSIVE FOrMだとNao Tokui君が親交がありました。
https://www.discogs.com/ja/release/12493886-Nujabes-DJ-Ryow-Nao-Tokui-HydeOut-Sound-Lab-524fri-Loop

また「sonar sound Tokyo 2004」ではDJで出演してくれました。

もう16年経ちますね、ジャズやソウルを基調とした繊細なビートで世界的に評価される音楽プロデューサー/DJであり、現在のLo-fi Hip Hopの先駆者としても知られるNujabes。
その音楽は国境を超えて今後も愛され続けるでしょう。
5)2011年12月9日リリース Go-qualia「Puella Magi000」(Virgin Babylon Records – VBR-006)
https://www.discogs.com/ja/release/5884649-Go-qualia-Puella-Magi000

これまでの何度か触れさせて頂いたBunkai-Kei Recordsを主催する59さんことGo-qualia氏。
本連載のNo.20では下記の2曲でリミックスをしてくれました。
・Pleq「Good Night Two」PFCD23での07. Good Night – Go-qualia Lucid Dreamin Non Rem Sleep Mix
・MimiCof「RundSkipper」PFCD25での14. Aria, But Secret (Go-qualia’s Sweet Cinnamon Sugar Raised Unhappiness-mix)

2010年に立ち上げたネット・レーベル「Bunkai-Kei Records」をflapper3の矢向(直大)君と共に主宰。
Bunkai-Kei recordsはGo-qualia、Yako主宰によるエレクトロニカ / IDM / アンビエント等の楽曲を中心とした日本のオンライン・レーベルです。 Bunkai-Kei recordsの全ての作品はCreative Commons ― 表示-非営利-継承 2.1のライセンスによって管理されています。
分解系とは?
分解系では作品を単一のメディアではなくコミュニケーションの産物だと捉えています。
それは創る人、届ける人、そしてそれを受け取る人、これら全ての人が存在して初めて「作品」として成り立つと考えるからです。また分解系はアーティスト同士のコミュニケーションによる産物を常に発信できる場所にしたいと願っています。つまり音楽、映像、絵、文章、空間 etc…様々なコンテンツを創造する人々が互いに影響し合いひとつの作品を生み出していく場所。 こうしたコラボレーションもまたコミュニケーションの一環。
そうした「作品」を最良な形で提供できる媒体になれれば、という想いから分解系は生まれました。

その59さんが[BK-K 001]及び[BK-K 002]として2010年7月7日に「Go-qualia Girl of Synesthesea/Chapter1」と7月27日に「Go-qualia Girl of Synesthesea/Chapter2」 をリリース。
そして2011年5月27日にコンセプト作品(Field recording)「鷲宮Feel Recordings」(Bunkai-Kei Records – BK-K 016)をリリース。
その後、満を持して、かつWorld’s End Girlfriend(通称WEG)の前田君もある意味狙っていたのだと想定します、自身で2010年に立ち上げたVirgin Babylon RecordsからGo-qualiaのアルバムをリリース。
https://www.discogs.com/ja/label/210374-Virgin-Babylon-Records
WEGについては本連載No.12のnobleレーベル紹介内、及び前回No.24のWorld’s End Girlfriend「Seven Idiots」(VBR-001)でも触れさせて頂きました。


Go-qualia「Puella Magi000」(Virgin Babylon Records – VBR-006)
現在、日本のネットレーベルの代表的存在のひとつである分解系レコーズの主宰であり、これまでオンライン上で発表した圧倒的存在感をもつ楽曲ですでに多くのファンを獲得しているgo-qualiaの初のCDアルバム作品「Puella Magi」が、Virgin Babylon Recordsよりリリース。まさにいま多くの人の心の奥底に響くであろう音がここで鳴っている。「魔法少女」をコンセプトの中心におき、これまでのどの作品よりも深く、複層的世界と物語を描いた最高傑作。
セフィロトの樹(生命の樹)とクリフォトの樹(悪の樹)という相対した二つの樹を中心とした二つの世界。
その狭間に在る現実世界で魔法少女の「喪失」と「希望」の物語が全15曲79分のなか繰り広げられていく。
まさにいま多くの人の心の奥底に響くであろう音がここで鳴っている。

01. 10(Lilith)
02. Malchut
03. Hod
04. Cochma
05. Yesod
06. Kether
07. Binah
08. Geburah
09. 2
10. Requiem
11. Tiphereth
12. Daath
13. 3
14. 7
15. Netzach

Go-qualia – Requiem (MUSIC VIDEO)
Go-qualia – Puella Magi (Album preview)
Go-qualia ※当時のプロフィール
新鋭ネットレーベル「分解系レコーズ」を主宰し、その他多くのネットレーベルから楽曲/リミックスを発表。ニコニコ動画などではアニメの音声だけを抽出し音楽として再構築した「○○の声だけで」シリーズなどがある。楽曲の持つ美しさとある種のPOPさには定評があり、オンライン上にはすでに多くのファンがついている。アニメ・ゲーム等の現代を彩る文化を素材に分解、再構築し新たなエレクトロニック・ミュージックの可能性に迫る。 2011年Pleq「Good Night Two」(PROGRESSIVE FOrM)にリミックスで参加。待望の初CDをVirgin Babylon Records よりリリース。
M4 Cochma 個人的にはこの曲のビート感と全体の纏め方に彼のセンスの良さを感じます♪
2026.0305.Thu nik c/o PROGRESSIVE FOrM


