INDOPEPSHYCHICSから紡がれた日本のエレクトロニック・ミュージックの一端 No.27「2012~2013年にリリースされた必聴アルバム5選 [前編]〜渋谷慶一郎・Flying Lotus・坂本龍一・柏大輔・Matryoshka〜」

前回の連載26回目では「M-Koda~Fugenn&TWE~Vegpher~Pawn~Red Bull Music Academy Weekender EMAF TOKYO 2013」とし、主に2013年の後半にPROGRESSIVE FOrMでリリースした4枚のアルバムにフォーカスを当てつつ、最後はRed Bull Music Academy Weekender in Tokyoとのコラボレーションで開催した「Red Bull Music Academy Weekender EMAF TOKYO 2013」までを紹介しました。



今回は前々回No.25で触れた「2010~2011年にリリースされた必聴アルバム5選 [後編]」の続きとして、「2012~2013年にリリースされた必聴アルバム5選 [前編]」としてリリース日に沿って進めたいと思います。
なおこれまでアニュアリーに焦点を当てたのは4回で、2008年から2011年。
1. 2008年02月08日リリース Calm「Silver Moon」(MUCOCD-019)
2. 2008年07月02日リリース pupa「Floating Pupa」(Virgin – TOCT-26573)
3. 2008年09月15日リリース 小瀬村晶/Akira Kosemura「Tiny Musical」(SCH042)
4. 2008年09月24日リリース AOKI takamasa「Private Party」(Commmons – RZCM-46014)
5. 2008年11月05日リリース Bajune Tobeta「青い蝶」(HUCD10049)

1. 2009年2月4日リリース TOWA TEI「BIG FUN」hug inc./COCP-35351
2. 2009年2月4日リリース Ametsub「The Nothings of The North」PROGRESSIVE FOrM/PFCD18
3. 2009年3月4日 Ryuichi Sakamoto「out of noise」commmons/RZCM-46128
4. 2009年6月17日リリース Takagi Masakatsu「Tai Rei Tei Rio」Epiphany Works/EPCT-1
5. 2009年9月11日リリース Keiichiro Shibuya「For Maria」ATAK015

1)2010年7月9日リリース Serph「Vent」(Noble – CXCA-1271)
2)2010年7月17日リリース Haruka Nakamura「Twilight」(Kitchen. Label – AMIP-0005)
3)2010年7月28日リリース pupa「dreaming pupa」(Virgin – TOCT-26960)
4)2010年9月14日リリース World’s End Girlfriend「Seven Idiots」(Virgin Babylon Records – VBR-001)
5)2010年11月10日リリース Taeko Onuki & Ryuichi Sakamoto「Utau」(Commmons – RZCM-46626)

1)2011年2月7日リリース James Blake「James Blake」(Atlas Recordings – ATLAS02CD/A&M Records – ATLAS02CD)
2)2011年4月15日リリース Serph「Heartstrings」(Noble – NBL-201)
3)2011年5月11日リリース Towa Tei「Sunny」(Mach – MBCD-20111)
4)2011年6月15日リリース Nujabes「Metaphorical Music」(Hyde Out Productions – HPD4)
5)2011年12月9日リリース Go-qualia「Puella Magi000」(Virgin Babylon Records – VBR-006)

1)2012年4月25日リリース Keiichiro Shibuya「Soundtrack For Memories Of Origin Hiroshi Sugimoto」(ATAK/ATAK018)
この2012年、渋谷さんは先に2012年2月15日、太宰治賞作家・辻内智貴のロングセラー小説『セイジ』が原作となる伊勢谷友介監督作品『セイジ 陸の魚』のオリジナル・サウンドトラック「Sacrifice: Soundtrack For Seiji “Fish On Land”」を渋谷さんがプロデュース、渋谷さんのピアノ・ソロによるメインテーマなどを収録したかつて存在しなかった全編エレクトロ・アコースティックによる映画音楽をリリース。
またこのアルバムは現在のエレクトロニック・ミュージックの最前線による最も優雅で緻密なコンピレーションアルバムとなっている。
参加アーティスト:渋谷慶一郎、OVAL 、Mika Vainio (ex.Pan sonic)、evala、Ametsub、真鍋大度、原摩利彦、永井聖一

ジャケット写真は新津保建秀の2008年制作の作品forest / field。
デザインはセミトランスペアレント・デザインの田中良治。
マスタリングはマッシヴ・アタック「Protecrtion」やビヨーク「Debut」を手がけたザ・エクスチェンジ所属のマイク・マーシュが担当。
A Fish on Land
その「Sacrifice: Soundtrack For Seiji “Fish On Land”」に続き4月にリリースされたのが「Soundtrack For Memories Of Origin Hiroshi Sugimoto」。
2009年に高松宮記念世界文化賞など国内外で数々の賞を受賞し、海外のオークションでは数千万円で落札されることもある現代美術家の杉本博司。
その杉本氏に密着して制作されたドキュメンター映画「はじまりの記憶 杉本博司」のサウンドトラック「ATAK018 Soundtrack for Memories of Origin Hiroshi Sugimoto」はいわゆるサントラの枠を超えて、渋谷慶一郎が作曲・演奏・レコーディングの全てを自らのスタジオで一人で行い、限りなくソロアルバムに近い内容。
ピアノ・ソロからピアノの多重録音、残響のプロセッシングまでを縦横に行き来し、ピアノの可能性を探求した全く新しいピアノ・アルバムがここに誕生。
M1 Five Elements
CDジャケットには杉本博司の代表作の一つとも言えるル・コルビジェのサヴォア邸の写真を使用。
セミトランスペアレントデザインの田中良治がデザイン。
https://atak.jp/discography/atak018

M2 ‘Lightning Fields’ ATAK018 Soundtrack for Memories of Origin Hiroshi Sugimoto
01 Five Elements
02 Lightning Fields
03 The Day After
04 Architecture
05 Theaters
06 Timeless
07 Study
08 Mathematical Models
09 Empty Garden
10 Lightning Fields2 / W.H.F Talbot
11 Where our life came from?
12 Life
13 Appropriate Proportion
14 Seascapes
15 Memories of Origin
16 Limitless
M15 ‘Memories of Origin’ ATAK018 Soundtrack for Memories of Origin Hiroshi Sugimoto
M16 Limitless 私的にとても印象深く聴かせて頂いています✨
2)2012年9月26日リリース Flying Lotus「Until The Quiet Comes」(Warp Records/WARPCD230)
https://www.discogs.com/ja/master/475197-Flying-Lotus-Until-The-Quiet-Comes
LAビートシーンで頭角を現したFlying Lotus(フライング・ロータス)の評価を確固たるものにした最高傑作との呼び声も高い、ジャズと電子音楽を融合させ「Cosmogramma」(2010年)と、ケンドリック・ラマーが参加した「Never Catch Me」を収録し大きな話題となり、グラミー賞にノミネートされたブレイクスルー作品で死後の世界をテーマにしたサイケデリックなジャズ・アルバム「You’re Dead!」(2014年)

その間でリリースされたのが4枚目のスタジオアルバム「Until The Quiet Comes」。
トム・ヨーク、サンダーキャット、エリカ・バドゥなど超豪華メンツも参加!!
先端の音楽シーンにおいて、もはや誰もが認める中心人物として君臨するフライン グ・ロータス。
ジャズやソウル、エレクトリック・ミュージックにおける過去の偉大な巨匠たちが抱いた野心やヴィジョンを共有し、それでいて誰も見たことがない圧倒的な未来を描いてしまった「アンティル・ザ・クワイエット・カムス」(静寂が訪れるまで)。

「Cosmogramma」の音像や世界観にに衝撃を受けた方も少なからずと思います。
Flying Lotus – MmmHmm ft. Thundercat
来日公演も割とありました。
2008年10月04日@朝霧JAM https://ja.wikipedia.org/wiki/朝霧JAM
2009年11月21日@幕張メッセ (Warp20)「Electraglide」https://ja.wikipedia.org/wiki/エレクトラグライド
2010年05月28日@西麻布eleven
2010年05月29日@大阪TRIANGLE
2010年05月30日@石川 金沢MANIER
2011年04月2日@新木場Studio Coast「SonarSound Tokyo 2011」http://lp.cinra.net/sonarsound2011/
2012年11月23日@幕張メッセ「Electraglide」
2012年11月24日@大阪ATCホール「Electraglide」
2013年07月26日@新潟 苗場スキー場「Fuji Rock Festival」https://ja.wikipedia.org/wiki/フジロックフェスティバル
など。
上記の中で、2004年と2006年に僕らで開催した「SonarSound Tokyo 2004 & 2006」をBeatinkが引き継ぐ形で開催された「SonarSound Tokyo 2011」では、2009年にリリースした「 The Nothings Of The North」(PFCD18)が引き続きロングセールを続けていたAmetsubがFlying Lotusが出演した4/2と同日に出演した事もあり、Flying Lotusのステージを見る事が出来ました。

2011/4/2~4/3と開催された「SonarSound Tokyo 2011」では震災の影響でキャンセルが多かった海外勢の中、早々に行く!と宣言していたFlying Lotus。「SonarSound Tokyo 2011」では、キーボードに翌日ソロで出演するDorian Conceptやベーシストとの3人編成、胸と背中に<亀>と書かれた孫悟空の衣装て登場。ジャズ/ヒップホップ/サンプリングされたボーカルなどを様々なブレイクビーツに合わせ、混沌とした世界観からダンス要素も盛り込みつつ素晴らしいステージを披露。
そして当初のセトリが終了すると、「かーめーはーめーはー」とコールをしてからのアンコール。


Flying Lotus「Until The Quiet Comes」(Warp Records/WARPCD230)
01. All In
02. Getting There (feat. Niki Randa)
03. Until the Colours Come
04. Heave(n)
05. Tiny Tortures
06. All the Secrets
07. Sultan’s Request
08. Putty Boy Strut
09. See Thru to U (feat. Erykah Badu)
10. Until the Quiet Comes
11. DMT Song (feat. Thundercat)
12. The Nightcaller
13. Only if You Wanna
14. Electric Candyman (feat. Thom Yorke)
15. Hunger (feat. Niki Randa)
16. Phantasm (feat. Laura Darlington)
17. me Yesterday//Corded
18. Dream to Me
19. The Things You Left (Bonus Track for Japan)

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=3310
M3 Until The Quiet Comes
M9 Flying Lotus – See Thru To U feat. Erykah Badu
フライング・ロータス(Flying Lotus、本名: スティーヴン・エリソン、1983年10月7日 – )
アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身の音楽プロデューサー、DJ、ラッパー、映画音楽家、映画監督。おもにヒップホップ音楽を手がけるが、ジャズや電子音楽、ブラジル音楽の影響をつよく受けており、強い重低音と特異なリズムが特徴的である。音楽レーベルであるブレインフィーダーを主宰。
アリス・コルトレーンを大叔母に、ジョン・コルトレーンを大叔父にもつ。
M11 Flying Lotus – DMT Song (featuring Thundercat)
2006年に最初のアルバム『1983』を発表。
ワープ・レコーズと契約しリリースした2作目のアルバム「ロス・アンジェルス」(2008年)、3作目「コスモグランマ」(2010年)が批評家から絶賛を受け、世界的に知られるようになる。
その後、4作目の「アンティル・ザ・クワイエット・カムス」(2012年)、5作目「ユーアー・デッド!」(2014年)、6作目「フラマグラ」(2019年)とソロ作品をリリース、また2012年からはCaptain Murphy名義でラッパーとしても活動している。
音楽プロデューサーとしてケンドリック・ラマー、マック・ミラー、チャンス・ザ・ラッパー、サンダーキャットなどの作品に参加。また、映画やアニメのオリジナルスコアを担当したり、自身が監督・脚本を務める映画「Kuso」(2017年)を公開するなど、映画作家としても活動している。
Electric Candyman (feat. Thom Yorke)
Flying Lotus – Never Catch Me ft. Kendrick Lamar(from「You’re Dead!」)
3)2012年10月17日リリース Ryuichi Sakamoto「Three」(Commmons/RZCM-59189)
https://www.discogs.com/ja/release/10637243-Ryuichi-Sakamoto-Three
上述の連載No.24でも触れさせて頂いた2010年11月10日リリースのTaeko Onuki & Ryuichi Sakamoto「Utau」(Commmons/RZCM-46626)以降、TychoやMatthew Dearなどのリリースでも知られる人気レーベルGhostly InternationalからChristopher Willitsとのミニアルバム「Willits + Sakamoto / Ancient Future」などのリリースを挟み、世に出されたのがアルバム「Three」。
Willits + Sakamoto「Ancient Future」
https://www.discogs.com/ja/master/459565-Willits-Sakamoto-Ancient-Future

Christopher Willits
Ghostly International
坂本氏が自身の既存曲をピアノ、ヴァイオリン、チェロという3人編成の為に新たなアレンジを施して1996年にリリースしたアルバム「1996」は、セルフ・カバーである以上に過去の代表作に再び命を吹き込む充実したアレンジと演奏で傑作と絶賛されロングセールスとなり、またアルバム・リリース後におこなわれたワールド・ツアーでは世界中の観客たちを熱狂させた。
そしてこの名盤「1996」のコンセプトを継承・発展させた作品として、「Merry Christmas Mr. Lawrence」や「Bibo no Aozora」といった代表曲から、「Happy End」などの初期の楽曲、最新アルバムの楽曲までを新アレンジで収録しリリースしたのが「Three」。
The Last Emperor
この「Three」は、リリース前年の2011年秋にこのピアノ・トリオをヨーロッパで復活。
チェロにはオリジナルメンバーで坂本氏の朋友であるジャキス・モレレンバウム、ヴァイオリンにはオーディションで採用した新しい才能であるジュディ・カンを起用、新旧織り交ぜた選曲で再びヨーロッパの観客を魅了。
アルバム「Three」は、ヨーロッパ・ツアー直後にポルトガルのスタジオ録音された完成度の高い「1996」以来の待望のトリオ・アルバムとなる。
Bibo no Aozora – instrumental
01. Happy End
02. The Last Emperor
03. Bibo no Aozora – instrumental
04. High Heels
05. Seven Samurai – ending theme
06. A Flower is not a Flower
07. Still Life in A
08. Nostalgia
09. Tango – instrumental
10. Merry Christmas Mr. Lawrence
11. Harakiri (Death of a Samurai) endroll – from a Takashi Miike Film”Ichimei”
12. Tamago 2004
13. Parolibre

Merry Christmas Mr. Lawrence
「Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2012 Japan & Korea」
2012年12月01日(土)滋賀県 野洲文化ホール
2012年12月02日(日)大阪府 NHK大阪ホール
2012年12月04日(火)福岡県 福岡シンフォニーホール
2012年12月06日(木)東京都 初台 東京オペラシティコンサートホール
2012年12月09日(日)韓国 ソウル 世宗文化会館(16時と20時の2回公演)
2012年12月14日(金)愛知県 名古屋 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2012年12月15日(土)長野県 松本 まつもと市民芸術館
2012年12月16日(日)静岡県 静岡 清水文化会館マリナート
2012年12月18日(火)東京都 赤坂ACTシアター
2012年12月19日(水)東京都 赤坂ACTシアター
2012年12月21日(金)山口県 山口情報芸術センター[YCAM] スタジオA
料金:国内全公演 8,400円 学生シート券 3,000円
※学生シート券は年齢に関わらず全ての学生に適用、公演当日に学生証明書を提示の上で座席指定券と引き換え(最後列)
Ryuichi Sakamoto – Trio World Tour 1996 (Full DVD)
なおチェロのジャキス・モレレンバウムとその夫人であるパウラ・モレレンバウムは2001年、ジャック・モレンバウム、坂本龍一とトリオ「Morelenbaum2/Sakamoto」を結成、デビュー作「Casa」は世界中の音楽評論家から高い評価を受けています。
そのジャキス・モレレンバウムとその夫人であるパウラ・モレレンバウムはトベタさん(Bajune Tobeta/トベタ・バジュン)のアルバム「すばらしい新世界 ~RELAX WORLD~」にも参加しています。
Bajune Tobeta「Inutil Paisagem feat. Paula Morelenbaum」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000068516.html

https://www.sugarcandy.jp/subarashi-shinsekai-tobeta-bajune

4)2012年11月24日リリース Kashiwa Daisuke「Re:」(Virgin Babylon Records/VBR-011)
https://www.discogs.com/ja/release/10275835-Kashiwa-Daisuke-Re
PROGRESSIVE FOrMだと2011年4月にリリースしたFugenn & The White Elephantsの1stアルバム「an4rm」(PFCD24) 以降、2016年リリースのfraqsea「Star Cocktail」(PFCD54) まで多くのアルバムでマスタリングを担当してもらった柏君(Kashiwa Daisuke)。
Kashiwa Daisuke
https://www.discogs.com/ja/artist/444788-kashiwa-daisuke
Fugenn & The White Elephants「an4rm」

fraqsea「Star Cocktail」PFCD54 
https://progressiveform.bandcamp.com/album/fraqsea-star-cocktail-pfcd54
柏君は2006年にドイツのレーベルonpaより1stアルバム「april.#02」のリリースを皮切りに、翌年8月にはnobleレーベルより2ndアルバム「program music I」をリリース。2009年2月には3rdアルバム「5 Dec.」を引き続きnobleよりリリース、2011年には4thアルバム「88」をVirgin Babylon Recordsからリリース。
そして2012年11月、入手困難となっている初期の名作「april.#19」のニューミックスや、これまで手がけて来たリミックス、レア音源、未発表曲も新たにミックス、リマスターされ収録された「KASHIWA Daisukeのデビューから現在までの軌跡であり、全作品中、最もポップでバラエティに富んだ裏ベスト的な作品」がVirgin Babylon Recordsよりリリースされた「Re:」。

KASHIWA Daisuke “Re:” (CM)
すべての音が圧倒的なバランスで成り立つ、彼独自の世界観に彩られた様々な楽曲群。
ピアノ・ストリングス・電子音・ドラムなど様々な音が、まるで計算し尽くされた彫刻作品のように、細かくエディット/配置され、美しいメロディーとともに力強く鳴り響く。 「Re mix」「Re harmonize」「Re arrange」「Re mastering」、これらの方法論を総括、またリスナーへの返信という意味を込めて「Re:」というアルバムタイトルに。
2006年~2012年までのKASHIWA Daisukeの軌跡を集めた、更なる高みを目指すKASHIWA Daisukeの過去への決別を表す作品でもある。
April.#19
01. april.#19
02. deepblue (12″edit)
03. solar man
04. Jazz pour une infante defunte
05. something is lost
06. KATABAMI Dance
07. april.#08
08. Ajanagar
09. april snow
10. colophon.#02
11. april.#20
Colophon.#02 私的にこの「Re:」の中で好みの楽曲で、僕の視点で見た柏君を感じるような世界観。
april.#02
5)2012年12月12日リリース Matryoshka「Laideronnette」(Virgin Babylon Records/VBR-012)
https://www.discogs.com/ja/master/3485638-Matryoshka-Laideronnette

World’s End Girlfriendの前田君が2010年にVirgin Babylon Recordsを自身のアルバム「Seven Idiots」をもって立ち上げ、おそらくこの2012年辺りは推進力が高かったのだと思います、柏君の「Re:」(Virgin Babylon Records/VBR-011)に引き続き、Matryoshka「Laideronnette」(Virgin Babylon Records/VBR-012)をピックアップさせて頂きました。
World’s End Girlfriend「Seven Idiots」

僕個人としてはMatryoshkaのお2人とは全く接点が無いのでしょう、残念ながらお会いした事はないのですが(とは言え、多分どこかの現場では横に居たかも?!)どこか憧れのような気持ちも持っている存在のユニット。
Matryoshka
2006年、Sen(track maker)とCalu(vocal)によって結成。
幽玄なストリングス、無機質なリズム、憂いを帯びた女性ヴォーカル、冷たくも優しげなピアノの音色、幾百のノイズ、それらすべての闇と光をやさしく霧で包んだような音像の彼方から現れるは圧倒的甘美な世界。
2007年にリリースされた1stアルバム「zatracenie」は、まだ無名ながら口コミで広がり驚異的な売上を記録、ロングセラーを続けるアルバムとなった。
matryoshka – zatracenie [full album]
sennの創りだす荘厳なストリングスと柔らかなピアノ、無機質ながらも有機的なリズムが鳴り、憂いを帯びたcaluの唄が、綿密に配置されたノイズが響く。
音像、メロディー、世界観、そのすべては深化し、これまでの闇と新たに差し込んだ光が共鳴する。
ラヴェルの組曲マ・メール・ロワ「パゴダの女王レドロネット」から「世界一醜い女王の名」を命名したアルバム「Laideronnette」が鳴らされる時見た事のない美しき深淵の世界が現れる。
M3 matryoshka “Sacred Play Secret Place” MUSIC VIDEO
01. Monotonous Purgatory
02. Noctambulist
03. Sacred Play Secret Place
04. Instant Immortal
05. Cut All Trees
06. Butterflysoup
07. Hallucinatory Halo
08. Oblivion
09, Niedola
10. Gentle Afternoo
時代性を感じるのと共に大枠で見ると、Sigur Rósやmúm、Radiohead辺りのポストロック~アンビエント的な方向性の世界観をストリングスを含め独自に解釈しつつ、陳腐な言い方かもしれないけど、心の琴線に触れるポイントしっかり掴んでいる才能、とでも言うべきか。
M2 Noctambulist
M6 Butterflysoup
M9 matryoshka – Niedola (MUSIC VIDEO)
「Laideronnette」ではそれがさらに深みを増し、神々しい輝きを放つ”聖”までをも身にまとうに至っている。
煉獄を意味するパーガトリー(Purgatory)やオブリヴィオン(Oblivion)といった、聖書などの宗教本でよく見かける言葉が頻出するのも面白い。
話を聞いた限りでは、そこまで宗教的世界観に興味はないようで、曲名も言葉の響きで決めたそうだけど、その結果が「Laideronnette」だとすれば、それをもたらした感性そのものがとても興味深いものとなる。
アニメーション作家の銀木沙織が制作した「Monotonous Purgatory」のMVが端的にmatryoshkaの持つ感性を表現していると思うが、今回はメンバーであるSenの言葉によってその感性の正体をあぶりだしてみようと試みた。
NTERVIEW : Sen (matryoshka) https://ototoy.jp/feature/2012121200
matryoshka – Monotonous Purgatory (MUSIC VIDEO)
2026/03/12 nik c/o PROGRESSIVE FOrM
